相対論的量子場

−演算子の基礎的性質−

日置 善郎 著

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    1. 相対論的量子力学
    2. 相対論的場の理論の基礎
    3. スカラー場の理論
    4. ディラック場の理論
    5. ベクトル場の理論
    6. 付録






     場の量子論は,素粒子物理学や物性物理学に現れる諸現象を精密に記述できる基礎理論体系である.その中で「波動場を量子化すれば粒子像が生まれる」という重要な事実を表す生成消滅演算子は,フォック空間という量子状態の舞台の基本的構成要素であり,摂動計算などにおいて中心的な役割を担う,言わば,場の量子論の一つの象徴である.
     本書の目的は,学部3・4年次から大学院修士課程レベルの読者を対象に,量子力学の相対論化から説き起こし,場の正準量子化,相対論的量子場−主として自由場と生成消滅演算子−の基本的な性質やファインマン伝播関数などそこに含まれる重要な基礎概念・事項を詳述することである.とりわけ,この生成消滅演算子の基礎的性質を様々な角度から解説することに力点が置かれる.従って,本書が扱う項目は通常のテキストに比べて少々限定的ではあるが,それだけに説明は詳しく丁寧であり,本書を通じて場の量子論の基礎を身につけた読者は,自信を持って中上級コースの学習へと進むことができるだろう.


      


    ISBN 978-4-8427-0346-6

    定価 (本体2,800円+税)  

    訂正表は著者ホームページ