中 性 子 光 学

−実験による量子力学の探求と応用−

宇津呂 雄彦 著

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    1. 第1章 中性子の波動−粒子二重性と分光
    2. 第2章 非偏極中性子の反射、屈折及び透過
    3. 第3章 偏極中性子の反射、屈折及びラーモア歳差
    4. 第4章 中性子回折と散乱における光学現象
    5. 第5章 中性子干渉と位相の観測




     【内容見本】
    p10 ・p23
     ・p114
     ・p65
     ・p210



     本書は低速中性子の物理について書かれており、 その中で物質波としての中性子と量子力学との係わりに関する多種多様な実験が紹介されている。
     ド・ブロイによる物質波の発見は中性子光学という分野の誕生をもたらし、 結晶による回折や干渉計等の精密な実験に発展し、 さらに最近では、 かつてアインシュタインとボーアの間で長期間議論され、 その頂点で問題提起された量子力学の根幹に関するいわゆるEPRパラドックスを検証する中性子実験も行われている。 ここにはこれらの中性子光学の進展とその中核をなす実験の詳細が集大成されている。
     折りしも我が国の大型陽子加速器計画J-PARCにおける高性能パルス中性子実験施設が稼動を始めるにあたり、 本書には同施設に係わる研究者が先端的かつ独創的な中性子分光を生み出すために有用な基礎知識が提供されている。
     筆者がグルノーブルのラウエ・ランジュバン研究所における共同研究や各所の国際会議等で親交を深めた欧米露等の先導的研究者達による実験の結果及び我が国の研究者達による実験の成果が紹介されており、 大学院生から先端研究者まで広い範囲の読者に向けて書かれている。
     本書の姉妹編、ロシア・ドブナのイグナトビッチ著による「中性子光学ー理論による量子力学の展開」も好評刊行中。


      


    ISBN 978-4-8427-0344-2

    定価 (本体3,200円+税)